ソフトバンク上沢直之投手(31)の言葉に意表を突かれたことがある。ちょうど1カ月前の3月6日。本拠地で行われた投手練習中だった。ベンチ裏に引きあげていく上沢に「ブルペンですか?」と声をかけた。右腕は「はい」と返答。取材を申し込もうとした記者は諦めようとしたが、その矢先だ。「取材ですよね。グラウンドに戻ってきたほうがいいですか?」。自ら提案してくれた。福岡の報道陣はまだ見慣れない顔も多いはず。新加入右腕の心温まる気遣いに触れた。

同日は東京のソフトバンク本社で激励会があったため、上沢も移動でバタバタだった。結果的に取材できなかったが、福岡空港でも自ら「すみません、バタバタして時間が取れませんでした。また今度でも大丈夫ですか?」とわざわざ伝えてくれた。少しでもこちらを気にかけてくれた気持ちがうれしい。後日、しっかり取材時間を取ってくれた右腕の移籍初勝利は、記者としてもうれしい。【ソフトバンク担当 只松憲】

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