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「下壁心筋梗塞」の検査法や治療期間はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/03/17
下壁心筋梗塞の手術方法

下壁心筋梗塞という病気は、心臓の左室底部に当たる下壁と呼ばれる場所で起こる心筋梗塞のことです。主に冠動脈が詰まることによって下壁心筋梗塞が発症します。

心筋梗塞という病気は一刻も早く病院を受診し、治療を行う必要があるものです。治療までに時間がかかってしまうと、取り返しのつかない結果を招くことになりかねません。

下壁心筋梗塞の検査・手術方法・治療期間について解説します。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

※この記事はMedical DOCにて『「下壁心筋梗塞」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

下壁心筋梗塞の手術方法

手術道具

診断した時の検査を教えてください。

下壁心筋梗塞の症状が現れた場合、できるだけ早く医師の診察と検査を行い、処置を施す必要があります。病院では直ちに心電図を調べます。心電図による検査が心筋梗塞では最も有用となるからです。
心電図の後には、心臓超音波検査により心臓の壊死している部分または動きが鈍くなっている部分を判断します。これと同時に血液検査も行われることでしょう。
心筋梗塞によって心筋の壊死が始まると、心筋逸脱酵素が放出され、その値が血液中で上昇します。なお血液中に心筋逸脱酵素が放出されても、血液検査で心筋逸脱酵素の上昇が確認されるまでにはある程度時間がかかります。
そのため発症直後であれば、心電図と心臓超音波検査によって心筋梗塞が疑われる場合、冠動脈造影検査によって冠動脈の状態を詳しく観察することになるでしょう。

手術方法を教えてください。

心筋梗塞を治療するための手術方法は2つあります。1つがカテーテルによる再灌流治療です。手首や足のつけ根の動脈からカテーテルを挿入し、心臓の冠動脈まで到達させたら風船を使って詰まった血管を拡張させます。またステントという網状の金属を挿入して血管の拡張を維持し、血流の改善をします。
もう1つの手術方法は、再灌流治療が困難または重症の場合に行われる冠動脈バイパス手術です。冠動脈の狭くなった部分を迂回して、バイパスによって血液を流すために行います。バイパスとなる迂回路には、内胸動脈や腕の橈骨動脈、右胃大網動脈、大伏在静脈などを採取して用います。

下壁心筋梗塞の治療期間はどのくらいですか?

下壁心筋梗塞を発症して手術を行なった場合、いくつかの段階を経て体力の回復とリハビリを行い、日常生活を送ることが可能だと判断されてから退院となります。手術後は回復の度合いを見て安静度の段階を上げていきます。
はじめは自分で座れるようになるまで、あとは室内を歩ける・病棟内を歩ける・シャワーを使える・入浴ができるという段階を踏んでいくことになるでしょう。その都度血圧測定と心電図検査を行い、回復度をチェックします。
これらの段階を経て退院するまでの期間は、平均しておおよそ2週間程度かかるとみられます。

編集部まとめ

ガッツポーズをする医師
下壁心筋梗塞は心筋梗塞の一種であり、日本人の死亡原因の第2位という恐ろしい病気です。

その原因となる動脈硬化を引き起こす元となっているのが、生活習慣病やストレスといわれています。

生活習慣病やストレスというものは、現代社会において誰でも抱えるような問題のひとつともいえるのではないでしょうか?それだけ心筋梗塞は身近な病気といえるのかもしれません。

しかし動脈硬化は生活を見直し、ストレスを軽減させれば防ぐことができるものです。それによって心筋梗塞も予防できます。まずはできることから見直してみましょう。

この記事の監修医師

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