3人組女性ボーカルグループ「et-アンド-」が1月24日、公式ホームページで、3月31日をもってグループを解散することを発表した。
記者自身、過去にインタビューしたことがあるグループの解散に直面したのは初めて。驚きとさみしさがこみ上げ、取材時に感じた3人の“家族感”が思い起こされた。
グループは元SKE48で「第1回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」グランプリの野島樺乃(23)をリーダーに、栗本優音(19)、山崎カノン(24)、モラレスきあらの4人で21年7月、デビュー。個性豊かな楽曲と個々の高い歌唱力が持ち味で、23年12月にモラレスが脱退後は3人で活動を続けていた。
昨夏に3周年を迎え、3人体制となって初のシングルを発売する折に、取材の機会に恵まれた。当時はリーダー野島の喉の調子が良くなかったこともあり、取材冒頭に栗本と山崎が「私たち、ばんばんしゃべります!」と宣言。明るく場を和ませ、取材中も積極的にトークをけん引してくれたことが心に残っている。
歌唱時のクールで大人っぽい雰囲気とはまた違う、等身大の明るく和やかな話しぶりも印象的だった。互いの印象を語り合う場面では、3人の関係性の深さを垣間見た。
最年少の栗本について、野島は「出会った時と比べたらすごくしゃべるようになったね。妹感が強すぎて、そこまで年が変わらないのに親目線になる」とにやり。山崎も「良い意味ですごく甘えてくれるようになったなって。内面に押し込めていたものを全部表に出してくれるようになった」と喜んだ。
自他共に認める“妹キャラ”の栗本は「どうでもいいことを2人にずっとしゃべってる」とうなずき、「一緒にいる時間が長いから家族のような存在になっています。そうさせてくれて、2人にありがとうって感じです!」と感謝した。
野島は「カノンもすごく話してくれるようになったなあ。前は結構秘密主義だったから。でも最近は何事も言ってくれるようになった」としみじみ。メンバー同士ご飯に行き、仕事や互いの将来について熱く語り合うこともあったという。「3年間を通して、ただ集められたメンバーというよりも家族や仲間感がすごく強まりました。心を裸にして話せる関係性になった」と語っていた。
デビューから活動をともにするなかで結束を深め、“家族”のような関係性を作り上げたet-アンド-。3人のチームワークや朗らかな空気感が強く印象に残っていた分、解散の知らせにさみしさもあった。ラストライブは3月15日に東京・代官山UNITで開催。自身最大規模のワンマンライブで、約4年間積み上げたパフォーマンスと深めた絆を存分に発揮する。【玉利朱音】