どーもです。今日紹介するのは、ダンロップスポーツのニューモデル「スリクソンZXi」シリーズの「スリクソンZXi」UTです。昨日も書いていますが、同社はウッド型をハイブリッド(HB)、アイアン型をユーティリティ(UT)としています。アイアン型UTには、難しそうな印象を持ちがちでしょう。実際、アイアン好きなボクでも、UTはウッド型の方が好みです。そうなると、問題はボクレベルで「打てるのか?」「打てないのか?」という根本が焦点となります。先代「スリクソンZX MkII」UTは#3を試打していましたが、結果を見る限りは悪くはなかったかな。というわけで、今回の「スリクソンZXi」UTがどのように変わったのか? 早速、いってみましょう。
まずは見た目から。
バックフェースは、先代よりもノッペリした感じに変更されていました。トップブレードのロゴの辺りが「コンデンス鍛造」なる独自技術の要です。この詳細は不明ですが、これによってフレームの耐久性が向上しているようです。
フェースは小ぶり。形状的には、ネック側の縦幅が絞られて狭くなった分、トウが立っているようにも見えました。
ソール幅は、フェースの大きさに対して気持ちワイド。先代同様、ネック側がえぐれていますが、これは抜けの良さを意識してでしょうね。
ネックはグース。ボディですが、先代は全体的にファットでしたが、新作は下部のみにボリュームを持たせる形状に変更となっていました。
構えてみるとこんな感じ。先代よりも、気持ちトップブレードの厚さが確保されているようにも見えました。また、ネックのフトコロ具合もより深くなっているように感じました。
今回試打したのは、オリジナルカーシャフト「Diaman ZXi for HYBRID」Sフレックス装着モデルの#4。スペックは、ロフト角23度、ライ角60.5度、長さ39.5インチ、総重量359g、バランスD0。シャフトスペックは、重量60g、トルク4.2、中調子。
試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール。
持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップは「スリクソンZXi」HBよりも気持ち太め、ボクには悪くない感じの太さでした。シャフトを手でしならせてみると、これは「スリクソンZXi」HBとほぼ同じような感じで、FWよりもややしっかり感がある感じ。しなりポイントはほぼ真ん中。ワッグルしてみると、これも似たような感じですが、ヘッドの振れ幅はやや少なめかな。素振りしてみると、ヘッドの存在感は今イチですが、手元に重量感がある感じでした。
実際に打ってみると、やはりアイアン型はウッド型よりもシビアな面があると思います。3球の出球を見ると、ボクの心理がよ~く現れた結果になっていると思います。「スリクソンZXi」HBのつかまりが良かったということは、アイアン型の「スリクソンZXi」UTはよりつかまりやすいということが想像できますよね。1球目はそれを意識してプッシュアウト。そして、2球目は普通に打ってフック。3球目は調整して2球の真ん中に打ち出せたけどドロー。こんな感じです。これは「スリクソンZXi」HBも同様でしたが、やはり「スリクソンZXi」UTのほうが曲がり幅も大きめで、打点にもややシビアさがある感じでした。
スカイトラックの弾道データはこんな感じで
その各球データはこちら
【3球平均】
HS40.3m/s、初速52.4m/s、打ち出し角17.1度、バックスピン量3758.0rpm、サイドスピン-613.0rpm、飛距離195.9y
【ベスト】
HS39.7m/s、初速53.2m/s、打ち出し角16.4度、バックスピン量3396.7rpm、サイドスピン-893.2rpm、飛距離201.5y
打感はソリッド系。ゴルフ体験主義のソリッド系は弾き感とマイルド感がちょうど半々な感じ。ボールのつぶれ感も感じつつ、適度な弾き感がある感じでした。心を外すと硬さを伴うので、かなり分かりやすいモデルだと思います。音はやや高音が強調されたような中高音系。
弾道はこんな感じで
そのスカイトラックデータはこちら
弾道的に高めの中弾道。これはさすがに、オートマチックに上がる感じはなかったかな。払い打ち系でも使えないことはないと思うけど、ボールが上がり切らないかもしれません。ある程度ダウブローに打てる方がいいかなって感じ。スピン量は、ボクの打点がバラバラなので結果もバラバラですが、総じて少なめ。
出球傾向は、ん~、ほぼスイングのままのような気もしますが、まあ、ボクレベルである程度の操作は可能な印象もありました。スイングのミスに、リニアに反応するほどではないけど、まあ、アイアン型なので、やはりウッド型よりも操作性は高かったですね。
シャフトフィーリングと振り感ですが、これは意外と気持ち良く振れました。手元に重量感がある感じなので、切り返しで力まず、スッと落としてやって、それを加速してやるような感覚で打てました。これは「スリクソンZXi」HBとやや違った感覚だったかな。
今回ボクが試打した限りでは、このスペックでHS40~42m/s辺りにオススメ。「スリクソンZXi」HBよりも、確実に操作性が高く、打ち手を選ぶようなモデルだったと思います。まあ、アイアン型なので、ある程度ダウンブローに打てて、上下左右でより弾道を操りたいタイプにオススメですかね。打ちやすさという点では、確実に「スリクソンZXi」HBに軍配ですね。先代との差は、正直ボクには分かっていませんが、先代試打時は「ん~、難しい!」でしたが、「スリクソンZXi」UTは「あれ、使えそうかも?」でした。何気にこの差は大きいような気もしたりして…!?
<ダンロップ「スリクソンZXi」UT>
■KAZ’ sインプレッション(10点満点)
▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:10▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:8
■ヘッド:フェース=クロムバナジウム鋼、ボディ=軟鉄(S20C)+タングステンニッケル合金
■ロフトバリエーション:#2=18度、#3=20度、#4=23度
■シャフト(重量/トルク/調子):カーボンシャフト「Diamana ZXi for HYBRID」(S=60g、SR=58.5g、R=57.5g/4.2/中調子)。スチールシャフト「NSPRO950GH neo」(S=95.5g/1.7、R=92g/1.9/中調子)。
■価格:カーボンシャフト装着モデル各1本3万8500円、スチールシャフト装着モデル各1本3万5200円。 ※価格は税込み