インドの首都ニューデリーの街角のあちこちで見かけるチャイ(紅茶)の露店。4月下旬のある土曜日の午後、チャイ店の脇で休憩中の露店の店主らにモディ政権の評価を聞いてみると、あっという間に政治談議が始まった。
「モディ首相のおかげでインドの名声が高まり、私たちに誇りを与えてくれた」と一人の男性が言うと、「庶民の生活の苦しみは変わらない」と別の男性が返す。話を聞いている記者にも椅子と水が用意され、議論は続いていく。
インドには「チャイ・ペ・チャルチャ(チャイを飲みながら議論)」という言い回しがある。下院の総選挙の投票が6月1日まで続く中、とりわけ政治は格好のネタだ。40度近い猛暑の中、チャイを飲み干した後もおしゃべりに興じる人の輪が見られる。
各種世論調査では、モディ氏と与党インド人民党(BJP)への支持率が他の政治家や政党を大きく上回る。複数のチャイ店を巡って印象に残ったのは、…
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