ハピネット、23年4月~24年3月期は大幅な増収増益 今期経常は10.9%減益へ

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ハピネット

ハピネットは5月13日、2024年3月期の連結業績(2023年4月1日~2024年3月31日)を発表した。

同社グループの経営成績については、映像音楽事業で損失が発生したものの、ヒット商品があった玩具事業や、市場の拡大を取り込んだアミューズメント事業が引き続き好調に推移したことにより、売上高、利益面ともに前期を大幅に上回った。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,504億6,100万円(前期比14.1%増)、営業利益は86億7,900万円(同48.5%増)、経常利益は89億7,400万円(同44.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は65億8,100万円(同84.8%増)となった。

なお、同社の持分法適用関連会社であったブロッコリーの株式を追加取得し連結子会社化したことに伴い、第2四半期連結会計期間において段階取得に係る差益10億2,500万円を特別利益として計上している。また、同社のみなし取得日を2023年8月31日としているため、第2四半期連結会計期間においては貸借対照表のみを連結し、第3四半期連結会計期間より損益計算書を連結している。

玩具事業については、BANDAI SPIRITSの「一番くじ」など主にコンビニエンスストア向けに販売しているくじ商品や、「ポケモンカードゲーム」「ONE PIECE カードゲーム」などのトレーディングカード、フィギュア・プラモデルをはじめとしたホビー商品など、ハイターゲット向けの商品が引き続き好調に推移したことにより、売上高、利益面ともに前期を大幅に上回った。この結果、売上高は1,500億900万円(前期比20.1%増)、セグメント利益は68億5,900万円(同51.0%増)となった。

映像音楽事業については、音楽パッケージの新譜の販売は好調に推移したものの、映像パッケージの販売が苦戦し、売上高は前期を下回った。利益面については、同社出資映像作品の作品投資損失が発生したものの、比較的利益率の高い自社企画グッズの販売が好調に推移したことなどにより、前期から改善がみられた。この結果、売上高は648億8,400万円(前期比3.4%減)、セグメント損失は1億2,800万円(前期はセグメント損失3億9,600万円)となった。

ビデオゲーム事業については、「Nintendo Switch」や「PlayStation5」「Xbox Series X|S」のハードの販売が好調に推移したことに加え、ソフトで「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」や「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」などのヒット商品があったことにより、売上高、利益面ともに前期を上回った。この結果、売上高は939億2,200万円(前期比12.7%増)、セグメント利益は15億1,400万円(同1.1%増)となった。

アミューズメント事業については、カプセル玩具市場がインバウンド需要の拡大も取り込み好調に推移していることに加え、同社が運営するカプセル玩具ショップ「ガシャココ」の出店やフランチャイズ店舗の増加、優良ロケーションの開発などにより、売上高、利益面ともに前期を大幅に上回った。なお、「ガシャココ」は2024年3月末日時点で105店舗を出店している。この結果、売上高は416億4,300万円(前期比30.8%増)、セグメント利益は22億3,600万円(同22.7%増)となった。

2025年3月期の連結業績見通しについては、売上高3,300億円(前期比5.8%減)、営業利益78億円(同10.1%減)、経常利益80億円(同10.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益については50億円(同24.0%減)を見込んでいる。

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