楽天小郷裕哉外野手(27)の快音が鳴り響いた。

5点リードで迎えた7回1死二塁の第5打席。西武ヤンが投じた内角球を右前に運ぶと、一塁上で右こぶしを握り締めた。「追い込まれてからの安打が多かったんですけど、いいアプローチができたと思います」。6年目で自身初の1試合5安打を記録した。

二盗の後、浅村の3ランで本塁を踏んだ。7回までに4度生還し、8回は連続安打こそ止まったが、中犠飛で2打点目を挙げた。あと1安打でパ・リーグ記録だった。「知らなかったです。チャンスあったんですけどね。悔しいですね」と本音をこぼした。

今季41安打となり、この日試合のなかったソフトバンク近藤と柳田を抜いてリーグトップに躍り出た。「まだまだ(両者の)足元にも及ばない」と話す背中には、希代のヒットメーカー、元マリナーズのイチロー氏と同じ51が光る。「いい番号をいただいたんで。一生変えるつもりはないです」と笑った。【鎌田良美】

▽楽天今江監督(小郷について)「ポテンシャルの高い選手と入ってきた時から言われてきて、こうやって形になってきて、自信がついて。また1段階上のレベルの選手になっていってくれてるんじゃないかな」

▽楽天桜井(現役ドラフトでDeNAから加入し、新天地初登板。8回に西武の中軸を2三振含む3者凡退に)「1歩目としてよかった。安心しました。ファームからしっかり準備してきたことが出た」

▽楽天早川(6回1失点で3勝目。自身の2連勝は昨年6月以来)「まず自分の借金をしっかり返せたことがよかった。この連勝をきっかけに、ここから貯金をつくれればと思います」

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