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小林製薬は10日、2024年12月期連結業績予想を取り下げ「未定」とした。紅こうじ成分を含むサプリメントによる健康被害について、業績に及ぼす影響を見極めにくいため。合わせて、現時点で見積もり可能な関連の特別損失として38億円を計上した。健康被害の影響で4月の国内向け出荷額も落ち込んでいる。
2月9日に発表した連結業績予想では、売上高が1856億円、最終(当期)利益が205億円の増収増益を見込んでいた。健康被害を3月22日に公表すると、製品の販売に影響。4月の国内向け出荷額は、サプリなどを扱う通販事業が前年同月比34%減、通販を除く事業が8%減だった。
特別損失は、自社製品や供給した原料を使用した他社製品の回収費用、小林製薬が負担する摂取者の医療費などを盛り込んだ。今後も影響が広がる可能性があり、同社は「総額を見積もることは困難で、追加的に費用が発生する可能性がある」と説明した。
小林製薬は1999年4月、大阪証券取引所2部(当時)に初上場。23年12月期まで最終利益ベースの連続増益を記録している。【妹尾直道】