ヴィッセル神戸は10日、翌日のセレッソ大阪戦(ヨドコウ)に向けて神戸市内のいぶきの森球技場で最終調整を行った。

オンライン取材に応じたDF山川哲史(26)は「2位まで上がってきた。首位に離されないように、勝ち点3取ることだけを考えて戦いたい」と今季初の3連勝に意気込みを見せた。

ディフェンスリーダーとして今季チームで唯一フルタイム出場を続ける山川は、C大阪戦ではFWレオ・セアラ(29)とのマッチアップが予想される。今季リーグ2位の9ゴールを挙げているストライカーとの対峙を前に、山川は「ワンタッチゴールが多くて、隙を与えた瞬間に特長を発揮する選手。90分通してセンターバック(CB)が集中切らさず、隙を作らないことが重要」とコメント。今季好調の相手を抑えることができのか、その対決には注目が集まる。

今季副将に就任し、背番号も4に変更したCBは、吉田孝行監督(47)からの信頼も増している。前節のアルビレックス新潟戦ではDF岩波拓也(29)、DF菊池流帆(27)とともに出場。CBを本職とする3人が並ぶことになり、過去に右サイドバック(SB)として出場していた山川がその位置に入るかと思われた。しかし試合では山川はいつものCBのままで、菊池が右SBでプレーした。これは指揮官がいかにCBとしての山川を信頼しているかが伝わるものだった。吉田監督はあらためて「信頼感とか安定性、安心感の全てにおいてJリーグトップレベルだと思うし、リーダーシップも発揮してくれている。動かせないポジションではある」と山川を評価し、その起用法を説明した。

前節にはJ1通算100試合出場を達成。この節目に山川は「プロでスタートした時の1つの目標として持っていた。今後もヴィッセルのアカデミー出身の選手として、ヴィッセルの中心で戦っていかないといけないとあらためて思った」。U-15から育ったクラブの象徴となる選手になるべく、背番号4はさらなる飛躍を見据えて戦っていく。【永田淳】