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伊藤信太郎環境相との懇談の際に、環境省職員が水俣病被害者らの発言を遮った問題で、環境省は9日、懇談の場の進行表を公表した。司会者が発言を切り上げるよう促すことや、「3分でマイクオフ」という文言を明記していた。
懇談の場は1日、熊本県水俣市内での慰霊式の後に設けられ、8団体の代表が国への要望を述べた。各団体の持ち時間は3分間とされ、複数の団体代表の発言の途中でマイクを切った。
進行表では、各団体の持ち時間が近づいた場合、司会を務める環境省職員が「手短にお願いいたします」と発言者に伝え、「3分でマイクオフ」とすると記載。事前に「マイクをオフにさせていただくこともあるかもしれません」と職員が説明するという表記もあったが、環境省によると、実際の懇談の場では司会者がその部分を読み飛ばし、現場で周知されなかった。持ち時間を超えた場合にマイク音を切るという方針に省内で異論は出なかったという。
また、進行表には各団体が伊藤氏にコメントを求めたり、追加の発言の機会を要請したりした場合の想定問答もあった。「時間を短くしたから後でしゃべらせろと言われた場合」の回答例として、「各団体の御発言の後に、大臣から発言することとしておりますので、その後にと言うのは、進行上、時間を見つつ対応させてください」と記載していた。【山口智】