アルファードを盗んだ疑いで男性逮捕　グループ指示役か、3億円被害

　「CAN（キャン）インベーダー」という特殊な機器を使って高級車を盗んだとして、警視庁捜査3課は10日、住所・職業不詳、高見陽介容疑者（30）を窃盗容疑で逮捕したと発表した。アルファードなど高級車を狙った窃盗グループの指示役とみられ、2022年2月～23年6月に東京、千葉、埼玉の3都県で約70台（被害総額約3億円）を盗んだとみて調べている。

　逮捕容疑は23年3月23日午前2時ごろ、埼玉県富士見市の駐車場で、男性（30）が所有するアルファード（時価約624万円）を盗んだとしている。「詳しいことは弁護士が来てから話す」と供述している。

　警視庁によると、高見容疑者が指示役とみられる窃盗グループはCANインベーダーを使って車の制御システムに侵入して解錠し、エンジンを始動させて自動車盗を繰り返していたとみられる。盗んだ車は茨城県内のヤード（作業場）を通じてアラブ首長国連邦（UAE）などに輸出していたとみられ、これまでにこのヤードの運営者や車の運搬役、窃盗の実行役ら男女10人が逮捕されている。【菅健吾】