NHK新プロジェクトX、ビターな味わいも 平成の挑戦と挫折映す

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4月開始のNHKの「新プロジェクトX」で司会を務める有馬嘉男記者(左)と森花子アナウンサー=東京都渋谷区で2024年4月19日、宮間俊樹撮影
4月開始のNHKの「新プロジェクトX」で司会を務める有馬嘉男記者(左)と森花子アナウンサー=東京都渋谷区で2024年4月19日、宮間俊樹撮影

 2000年代に放送されたNHKの人気番組「プロジェクトX」が4月、「新プロジェクトX~挑戦者たち~」(土曜午後7時半)として18年ぶりに復活した。前シリーズは「戦後復興」や「高度成長」を軸にした“成功談”が多かったが、新番組はバブル崩壊後の経済停滞で「失われた30年」といわれる平成などの挑戦者に焦点を当て、挫折を含めた「ビターな味わい」もあるという。司会の有馬嘉男記者(58)と、水戸放送局に所属しながらもう1人の司会に抜てきされた森花子アナウンサー(39)、制作統括の久保健一チーフ・プロデューサー(51)に思いを聞いた。【井上知大】

「今の時代の価値観」を反映

 前シリーズは00年から約5年半にわたり放送。東京タワーや青函トンネルといった、昭和の国家プロジェクトなどに携わった人々に迫る重厚なドキュメンタリーで、その時代の映像や、関係者をゲストとしてスタジオに迎えてのトークで展開した。新番組は、基本的な構成を踏襲しつつ、平成~令和のさまざまな分野の挑戦者を取り上げ、「今の時代の価値観」が反映されるという。

ゲストの緊張を和らげるスタッフ

 4月19日、東京・渋谷のNHK放送センターで行われた収録の様子を取材させてもらった。スタッフが「それでは始めます」と声を掛け、「3、2、1」と指で合図して撮影は始まった。

 この日の収録回のテーマは、5月後半以降に放送する…

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