幸運のピンクバットで点火! 阪神佐藤輝明内野手(25)が3年連続で「母の日」の大活躍を目指す。12日の当日は敵地横浜でのDeNA戦。昨年の母の日も同カード(甲子園)で大爆発した。特別に使用が許されるピンクバットで3ランと満塁弾。自己最多の7打点で15得点の大勝を導き、チームを単独首位に浮上させてV戦線を突っ走るきっかけをつくった。一昨年の22年もマルチ安打で勝利に貢献するなど、通算3試合で打率3割3分3厘と相性抜群だ。「たまたまですよ」と笑うが、“虎のミスター母の日”に再びの期待はおのずと高まる。

契約するミズノ社が、今年も母の日限定で使用できるピンク色の各種アイテムを準備。試合で使うバットのほか、ピンクで染めたスパイク、手袋、グラブなども納品され、背番号8のピンク備えも完了だ。

昨年は地元西宮市から観戦に訪れた母晶子さん(51)にこれ以上ないプレゼントを贈った。感謝はいつも胸に秘める。高校生の時に花束を贈るなど毎年ささやかながら、行動で示してきた。横浜に移動した佐藤輝は「しっかり打って、盛り上げられたらいいなと思います。日ごろの感謝をプレーに込めて」と闘志を燃やした。

打率は1割8分8厘と落ち込んでいる。開幕33試合を経過しても安定軌道に乗れずモヤモヤが続く。一方で、3本塁打はいずれも勝利に直結し、サヨナラ安打を含む16打点の内訳は印象的な一打が多い。「母の日」というモチベーションが、スラッガーの覚醒を促す。【柏原誠】

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