1型糖尿病訴訟で国側上告せず 年金支給認める大阪高裁判決が確定

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大阪高裁判決を受け、「完全勝訴」と書かれた旗を掲げる原告側の弁護士=大阪市北区で2024年4月19日午後3時1分、高良駿輔撮影 拡大
大阪高裁判決を受け、「完全勝訴」と書かれた旗を掲げる原告側の弁護士=大阪市北区で2024年4月19日午後3時1分、高良駿輔撮影

 血糖値を下げるインスリンが分泌されなくなる「1型糖尿病」の患者8人が、障害基礎年金の支給を打ち切った国の処分の取り消しを求めた訴訟で、全員を年金支給対象と認めた大阪高裁判決が8日、確定した。敗訴した国側が期限までに上告しなかった。

 4月19日の高裁判決は、8人の症状を個別に検討したうえで「日常生活に著しい制限を受けている」と判断。年80万~100万円の年金が支給される障害等級2級に該当するとし、支給の打ち切りは違法だとして国の処分を取り消した。

 この訴訟では元々、患者9人が提訴していた。2021年5月の1審・大阪地裁判決は症状の重い1人の年金支給を認めるにとどまり、残る8人が控訴していた。高裁判決が確定し、提訴した全員が救済されることになった。【土田暁彦】

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