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2016年に将棋棋士としてデビューし、21歳2カ月でついに史上初8冠の偉業達成――。「天才」藤井聡太名人の歩みをクローズアップ。

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緩か急か 名人戦第3局、豊島九段の大長考 選択に注目

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第82期名人戦七番勝負第3局初日、昼食休憩を終え盤面を見つめる挑戦者の豊島将之九段(奥)。手前は藤井聡太名人=羽田空港第1ターミナルで2024年5月8日午後0時59分、渡部直樹撮影 拡大
第82期名人戦七番勝負第3局初日、昼食休憩を終え盤面を見つめる挑戦者の豊島将之九段(奥)。手前は藤井聡太名人=羽田空港第1ターミナルで2024年5月8日午後0時59分、渡部直樹撮影

 藤井聡太名人(21)に豊島将之九段(34)が挑戦し、藤井名人の連勝で迎えた第82期名人戦七番勝負第3局(毎日新聞社、朝日新聞社主催)が8日、東京都大田区の羽田空港第1ターミナルで始まった。豊島九段の後手雁木(がんぎ)に対して藤井名人が先攻し、1日目午前の戦いが始まった。

 タイトル戦初の空港対局は、立会の佐藤康光九段が対局開始を宣言して始まった。検討陣の中には角換わりを予想する棋士もいたが、豊島九段は4手目に角道を止めて角交換を拒否し、雁木に進めた。藤井名人は右銀を足早に繰り出して3五歩(21手目)と先制攻撃を仕掛けた。豊島九段は角交換して攻めをいなしつつ、6四銀(32手目)とこちらも銀を繰り出した。藤井名人が次の7八金(33手目)に豊島九段が46分使ったところで正午を迎え、昼食休憩に入った。持ち時間各9時間のうち消費時間は、藤井名人1時間22分、豊島九段1時間18分。

 解説の阿部光瑠七段は「前例のある局面で、豊島九段の想定の範囲内だろう。先手は棒銀の攻めを狙っており、後手が1四歩と受ければ穏やかだが、緩手になる可能性もある。穏やかに収めるか、激しい流れを受け入れるか、豊島九段の選択に注目したい」と話した。【丸山進、新土居仁昌】

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