熊本県人口170万人割れ 半世紀ぶり 少子高齢化で「自然減」続く

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 熊本県の4月1日現在の推計人口が169万8145人(前年同期比1万616人減)となり、約半世紀ぶりに170万人を下回った。県統計調査課によると、2011年以降一貫して減り続けており、少子高齢化で出生者数が死亡者数を下回る「自然減」が続いている。

 推計人口は毎月末に住民票をもとに算出。戦後、1956年の190万3428人をピークに、高度経済成長期は大幅に人口が流出。その後、第2次ベビーブームで人口増に転じた後、2002年以降は減少傾向だった。

 市町村の内訳では、対前年同月比で減少率が大きかったのは、球磨村7・12%減▽五木村3・39%減▽上天草市2・98%減――となったほか、増加したのは、御船町1・30%▽西原村1・24%▽南小国町0・72%――となった。

 23年4月から1年間は転入者数が転出者数を上回る「社会増」で2327人増えたものの、1万2943人の「自然減」が上回った。県統計調査課の担当者によると、4月1日時点の数は転出時期の影響があるものの「少子高齢化による自然減が徐々に増えている状況」と分析した。

 木村敬知事は「人口減が進行していることに強い危機感を覚えている」とした上で、県内は半導体企業の集積で「チャンスを迎えており、効果を県全域に波及させる必要がある。『こどもまんなか熊本』の実現に取り組み、持続可能な地域づくりを進めていく」とコメントした。【山口桂子】

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