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第82期名人戦

初防衛を目指す藤井聡太名人に、豊島将之九段が渡辺明九段に名人位を奪われて以来5期ぶりの復位を期して臨みます。

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初の空港対局 藤井名人の初手2六歩、豊島九段は雁木 名人戦第3局

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第82期名人戦七番勝負の第3局が始まり、初手を指す藤井聡太名人(手前左)。同右は豊島将之九段=羽田空港第1ターミナルで2024年5月8日午前9時1分、渡部直樹撮影
第82期名人戦七番勝負の第3局が始まり、初手を指す藤井聡太名人(手前左)。同右は豊島将之九段=羽田空港第1ターミナルで2024年5月8日午前9時1分、渡部直樹撮影

 藤井聡太名人(21)に豊島将之九段(34)が挑戦する第82期名人戦七番勝負第3局(毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、日本空港ビルデング協力)が8日、東京都大田区の羽田空港第1ターミナルで始まった。日本将棋連盟と日本棋院によると、将棋や囲碁のタイトル戦が空港で行われた例は見当たらないという。藤井名人の初手2六歩で初の空港対局の幕が開いた。

 豊島九段は、約1年前から時折振り飛車を指すようになった。第1、2局は飛車を振らなかったが、「本局は振るか、雁木(がんぎ)で来るのでは」と解説の阿部光瑠七段。豊島九段は4手目に角道を止めて振り飛車をにおわせたが、10手目に8四歩と突き、雁木に進めた。藤井名人が右銀を足早に繰り出し3五歩(21手目)と速攻を見せると、豊島九段は4五歩(24手目)と角道を開いた。

 阿部七段は「棋士間の練習将棋では指されている形で、まだ定跡の範囲内。名人は先攻してポイントを稼ぎに来た。豊島九段の4五歩は準備してきた手でしょう。後手は間違えると形勢を損ないやすいが、局面が落ち着けば後手が相当指しやすくなる」と解説した。

 立会は佐藤康光九段、記録は宮原暁月三段と吉田響太三段が務める。持ち時間は各9時間。午後6時半に指し掛けとなり、9日に指し継がれる。【丸山進、新土居仁昌】

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