ストレス

「五月病」の抜け出し方は?こじらせないために注意したい5つのポイント

【公認心理師が解説】ゴールデンウイーク明けに増える「五月病」。なんとなく体調がすぐれなかったり、気持ちが沈みがちになったりします。五月病対策におすすめしたい5つのポイントをお伝えします。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

4月に環境の変化があった人は、「五月病」に要注意!

ゴールデンウイーク明けから調子が悪い……それは「五月病」かもしれません

ゴールデンウイーク明けから調子が悪い……それは「五月病」かもしれません


ゴールデンウイークが明けるころから、やる気が出ない、疲れがとれない……。そんな感じを覚えるなら「五月病」の可能性があるかもしれません。
 
「五月病」は、4月に環境の変化があった人が、ゴールデンウイークの長期休みが終わったころから感じる心身の不調を意味します。医学的な病名ではありませんが、こじらせると本格的な病気になってしまうこともあります。
 
4月から新しい学校に入学した、進級した、新しい会社に入社した、昇進した、部署の異動や転勤があった、引っ越しをした……このように、4月に大きな環境の変化があった場合、ゴールデンウイーク明けは「五月病」に注意が必要です。
 

「五月病」によくある悩み、心身の症状

 「五月病」は多くの場合、気分や意欲の低下、だるさや疲れやすさ、といった症状で現れます。
 
  • 4月には「あれもこれも頑張ろう!」と思えていたのに、どれもこれも、どうでもよく思えてしまう
  • 何を見ても、心が動かされない。何をしても疲れてしまい、続けたいと思えない
  • 何時間寝ても、ぐっすりと眠れた気がしない。いくら休んでも、疲れがとれた気がしない
  • 仕事や学業への意義を見出せず、「これをやって何になるんだろう?」と思ってしまう
  • 人と話をするのが億劫。1日中誰とも会わずに、部屋の中で過ごしたい
ゴールデンウイーク明けから上のような状態が続くなら、「五月病」の可能性を考えてみるといいかもしれません。
 

「五月病」対策におすすめしたい5つのポイント

「五月病かも?」と感じる場合、対策はしっかりしておきたいものです。おすすめしたい対策のポイントを5つ記しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
 
1. 「五月病」は自然によくなる、とおおらかに考えよう
新年度に環境の変化があったなら、ゴールデンウイーク明けには多くの人が「五月病」に近い不調を感じるものです。そんなときには「4月に頑張った反動で今、心身の疲れが出ているんだな」と考え、「いずれ自然によくなるだろう」とおおらかに考えましょう。
 
2. 今は、目の前の「やるべきこと」ができれば十分
疲れが出ているときには、無理をしないのが鉄則。仕事や学業など、目の前の「やるべきこと」にだけ意識を向け、それ以外のことには“省エネ”で対処する、といった方向性で当面の間、やっていきましょう。
 
3. 睡眠と食事のリズムはできるかぎり一定にキープ
生活習慣が乱れると、心身の調子はさらに悪化してしまいます。睡眠と食事の時刻は、できるかぎり一定のリズムをキープするようにしましょう。
 
4. グチが湧くのは当然。誰かに聞いてもらう
心身の調子がすぐれないときに、ネガティブな思いが湧くのは自然なこと。そんなときには、自分の気持ちを誰かに聞いてもらいましょう。家族、友人、カウンセラーなど、話しやすい人に気持ちを打ち明けてみるといいでしょう。
 
5. 目標は必ず見えてくる。あせらない、悲観しない
「五月病」の渦中には目標が見いだせず、絶望的な気持ちになりがちです。でも、毎日の生活を淡々と積み重ねていけば、目標はいずれ必ず見つかるでしょう。だからこそ、不調なときにはあせらず、悲観せずに日々を送っていきましょう。
 

「五月病」が5月で終わらなかったら、専門医に相談を

上の5つのポイントを意識して過ごしていくと、6月を迎えるころには不調を少しずつ抜け出し、楽になれることでしょう。
 
6月になっても心身の不調が続くようなら、より深刻な心のトラブルに移行している可能性もありますので、一度、心の専門医に相談するのもよい方法です。
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