「子どもの裸、サイトに掲載しないで」 国が全国の保育園などに通知

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インターネット上で画像が拡散すると、第三者による転載・複製が繰り返され、削除しても追いつかない=ゲッティ(写真はイメージ) 拡大
インターネット上で画像が拡散すると、第三者による転載・複製が繰り返され、削除しても追いつかない=ゲッティ(写真はイメージ)

 保育園などがウェブサイトに園児が裸で写る画像を掲載し、第三者に悪用されるケースが相次いでいる問題で、こども家庭庁と文部科学省は7日、全国の保育園や幼稚園などに対し、こうした画像を掲載しないよう注意喚起する通知を出した。既に掲載している場合は至急、削除するよう求めた。

 この問題を巡っては、保育園や幼稚園など少なくとも135園が、ブログなどに園児が裸で写る画像を掲載していたことが毎日新聞の調査で判明している。撮影時の状況はプールでの水遊びや乾布摩擦、内科検診など。胸や性器など性的部位が露出している上、園児の顔が判別できる画像が大半だった。

 このうち12園の画像は海外のポルノサイトなどに転載され、80園の画像はページごと外部のサイトに複製・保存されていた。さらに、少なくとも6園の画像は人工知能(AI)の学習に使われるデータに取り込まれていた。

 こども家庭庁などは通知で「施設のホームページに子どもの画像などを掲載する際には、子どもの権利を守る観点から十分な配慮が必要で、性的な部位を含む画像などが掲載されるようなことはあってはならない」と指摘。閲覧を保護者に限定する場合でも、画像が不適切に使用されないように注意喚起している。

 市民団体「子どもを児童ポルノから守る会」は2023年7月、保育園などが裸の画像を掲載しないよう国に規制を求めたが、国は応じていなかった。当時、文科省の担当者は取材に対し「法律で規制していないので、一律に掲載をやめろというのは難しい」と説明していたが、毎日新聞の報道後に対応を一転させた。【原田啓之、西本紗保美】

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