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パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの休戦に向けた交渉が7日、エジプトの首都カイロで再開された。エジプトメディアなどが報じた。ハマスや仲介国カタールなどと並び、イスラエルも代表団を派遣したが、ネタニヤフ政権は強硬姿勢を崩していない。人質解放を実現する「最後のチャンス」(ハマス幹部)との声が上がる中、交渉は山場を迎えている。
AP通信などによると、米ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は7日の記者会見で、ハマスが6日に受け入れを表明した休戦案は、イスラエル側の提案に修正が加えられたものだったと明らかにした。そのうえで、戦闘を続ける双方の溝は「埋められると考えている」と語り、早期の合意締結に期待を示した。
ただ、イスラエルの代表団は中堅レベルの政府関係者で構成され、情報機関の高官は含まれていないと報じられている。イスラエルのネタニヤフ首相は7日、ハマスが休戦案の受け入れを発表したのは「軍が(ガザ地区最南部)ラファに入るのを妨害するためだった」と主張し、休戦合意には「イスラエルの治安確保に不可欠な要件」を満たす必要があると強調した。ガラント国防相も同日、「ラファの軍事作戦はハマスが壊滅するか、最初の人質が解放されるまで終わらない」と語った。
一方、AFP通信によると、ハマス幹部は7日、イスラエルが人質を生存したまま取り戻す「最後のチャンスになるかもしれない」と警告。ハマスの報道担当者は7日の記者会見で、受け入れを表明した休戦案は「最低限の要求を満たすものだ」と説明し、ラファでの軍事作戦は「合意を妨げる試みだ」と非難した。カイロでの交渉が続く中、双方ともラファ侵攻や人質を盾に、相手に譲歩を迫っている格好だ。
中東の衛星テレビ局「アルジャジーラ」などによると、イスラエル軍の地上部隊が侵攻したラファ東部では7日も激しい砲撃が続き、主要病院からの医療関係者や患者らの退避が始まった。軍が制圧したラファ検問所は閉鎖され、人道支援物資の搬入が困難になっている。軍はラファ東部の軍事作戦は「限定的」なものだとしているが、長期化すれば混乱が深まるのは避けられない見通しだ。【カイロ金子淳】
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