走れ走れ子馬たち 全国最南端のサラブレッド産地で次々誕生

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母エフェクト号にぴったりくっつく子馬=鹿児島県鹿屋市串良町有里の新保牧場で2024年5月2日午前11時45分、梅山崇撮影
母エフェクト号にぴったりくっつく子馬=鹿児島県鹿屋市串良町有里の新保牧場で2024年5月2日午前11時45分、梅山崇撮影

 全国最南端のサラブレッド生産地・鹿児島県鹿屋市で次々と競走馬の子馬が生まれている。同市串良町有里の「新保(にいぼ)牧場」では6頭生まれた。母馬にぴったりとくっつき、牧草を食べたり、駆け回ったりと、気の向くままに過ごしている。1年余りすると、トレーニングを積むために育成牧場に移る。

 新保孝一さん(66)、英大(えいだい)さん(30)親子らが営む新保牧場は英大さんで4代目になる。約2・5ヘクタールに種馬3頭、繁殖牝馬10頭、1歳馬8頭、そして2月12日~4月22日に生まれた6頭がいる。

 「小さい牧場でも名馬は生まれ得る。大レースに勝つ子の登場を期待している」と孝一さん。繁殖牝馬の中には中央競馬で活躍した馬もおり、エフェクト号は2014年に九州産馬限定レース「ひまわり賞」(2歳オープンクラス)で優勝。妹のサツマノオンナ号も22年の同レースを制した。

 牧場では最近、若い女性の姿が目立つようになった。少女に擬人化した競走馬を育成するゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」の人気などが背景にあるようだ。裾野の広いファン層を間近にしながら、英大さんは「牧場の伝統と、馬にかける気持ちを大切に、しっかり世話をしたい」と気を引き締めた。

 競走馬生産はほとんど北海道が占め、九州(鹿児島、熊本、宮崎)は全体で見るとごくわずか。それでも気候が温暖で青草が一年中生えるという、北海道にはないプラス面もある。近年は活躍も目立ち、中央競馬最高峰のG1レース・中山グランドジャンプ(2023年4月15日)では、熊本産のイロゴトシ号が優勝した。中央競馬だけではなく、佐賀競馬にも九州産馬限定のレースがある。【梅山崇】

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