ガンバ大阪MF鈴木徳真(27)が、古巣対決となった大阪ダービーで存在感を示した。

昨季まで2シーズンプレーしたセレッソ大阪との対戦に「今までやっていた選手とピッチでもう1回戦えるっていうのはすごくうれしかった」。試合前から楽しみにしていた一戦を充実した表情で振り返った。

「違和感があったのは、最初に青の練習着を着た時だけ」と話していた鈴木は、前所属クラブとの一戦でも、スムーズに試合に入った。「声の大きさ、手拍子、太鼓の大きさ。それ全てが僕の中では後押しだった。結果で応えられたのはうれしかった」。パナスタでの大声援を全身で感じながらの戦った。

「球際で負けたら結果で負けると思っていた」という背番号16は、肉弾戦にも果敢に参加し、後半の押し込んだ時間帯にはセカンドボールを繰り返し拾い、ピッチ上の選手とスペースの位置を把握しながら効果的にボールを運んだ。

前節のアビスパ福岡戦は、自分たちがボールを持つ展開になったことで課題が浮き彫りになったが、この日はボールを持たれながらも守備からの鋭い攻撃を見せたG大阪。「ボールを回してくる相手にはどう戦っていくか、自分たちが回せる相手にはどうしていくかを詰めていくことが、もっと順位を上げていくことになると思っている」。知性派司令塔はダービーでの勝利に満足することなく、さらにチームを引き上げていくことに意識を向けた。【永田淳】