アビスパ福岡は執念の引き分けでリーグ戦の川崎F戦連敗を「4」で止めた。これで7試合連続負けなしとした。

後半30分、警戒していた相手の個人技によるドリブル突破から先制された。

だが、同40分、MF紺野和也(26)が相手GKがはじいた左クロスのこぼれ球を「いいとこにこぼれ、ミートだけ意識した」とゴール左に決めて追いついた。10試合ぶりの値千金弾だったが「(ゴールが)シャハブだけでは対策され(チーム)得点は増えない。他の選手が取らないと勝ちを持って来れない」。ここまでチーム10得点中6得点のFWザへディ頼みの攻撃に危機感を募らせた。

この日は3日G大阪戦から中2日。疲労を考慮して、初スタメンのFW鶴野怜樹(23)、DF亀川諒史(30)ら8人を入れ替え勢いを持たせたかった。

それでも、個の能力に優れる相手のパスワークに翻弄(ほんろう)されて、ボールを持てない、奪えばない。頼みの前線プレスもほとんどはがされた。守備に追われて、攻撃チャンスは皆無だった。だが、前半はなんとか、ベースの組織守備で耐えしのいだ。

後半なんとか流れを変えた。途中から主力の紺野、FW岩崎らを投入。左右サイド攻撃が生き始め、同点に追いついた。