イトーヨーカドー福島店が閉店 経営合理化、39年の歴史に幕

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閉店後、店舗前であいさつするイトーヨーカドー福島店の吉田博之店長(中央)=福島市で2024年5月6日午後7時14分、松本ゆう雅撮影
閉店後、店舗前であいさつするイトーヨーカドー福島店の吉田博之店長(中央)=福島市で2024年5月6日午後7時14分、松本ゆう雅撮影

 総合スーパー「イトーヨーカドー」福島店(福島市太田町)が6日に閉店し、39年の歴史に幕を下ろした。最終営業日は買い物客が行列を作るなど、JR福島駅西口の顔として親しまれてきた店との別れを惜しんだ。

 福島店は1985年にオープン。3階まである店舗では食料品や生活雑貨などを販売したほか、各種テナントが入っていた。親会社のセブン&アイ・ホールディングスは赤字が続くイトーヨーカドーの経営合理化策を進め、昨年9月に福島店と郡山店(福島県郡山市)の閉店が明らかになり、今年2月には北海道と東北、信越地方から撤退する方針を発表した。

 この日は、午前10時の開店前から店舗入り口に長い列ができた。オープン当初から通っているという福島市の女性(72)は、「あるのが当たり前だったのでがっかり。食料品以外も売っているので買い物が楽しかったのに」と残念がった。長女(31)と孫(6)の3人で訪れた郡山市の女性(54)は、「高校生の時、放課後に友人とよく遊びに来ていた。なくなるのは本当に寂しい。駅前から人がいなくならないか心配だ」と案じた。

 午後7時の営業終了後、吉田博之店長が「長きにわたるご支援ありがとうございました」とあいさつ。集まった市民らからは「ありがとう」と感謝の言葉が掛けられた。

 福島店の跡地利用は決まっていない。26日に閉店する郡山店は、セブン&アイのグループ会社「ヨークベニマル」(郡山市)が店舗を引き継ぐ。【松本ゆう雅】

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