巨人戦後に急ピッチ設営 ドームでボクシング戦、“規格外”会場の姿

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井上尚弥選手らの世界戦を見ようと東京ドームに集まった多くのボクシングファン=東京都文京区で2024年5月6日午後3時4分、藤井達也撮影 拡大
井上尚弥選手らの世界戦を見ようと東京ドームに集まった多くのボクシングファン=東京都文京区で2024年5月6日午後3時4分、藤井達也撮影

 ボクシングの世界タイトルマッチが6日、34年ぶりに東京ドームで開催される。日本選手で初めて東京ドームでメインイベントを務めるのは、スーパーバンタム級4団体統一王者、井上尚弥選手(31)=大橋=だ。この日は午後2時に開場。「モンスター」の異名を持つボクサーに用意された会場の全容はどんなものか。

 東京ドームでのボクシング世界戦は1988、90年にヘビー級王者だったマイク・タイソン選手(米国)が出場して以来。日本中の注目を浴びた当時に匹敵する大一番を目撃しようと、会場周辺は人だかりができていた。

 井上選手、対戦相手のルイス・ネリ選手(29)=メキシコ=が相まみえるリングは、本塁から見てグラウンドの二塁後方の真ん中にお目見えし、アリーナ席が取り囲んだ。試合を間近で見られるリングサイド席は最高額22万円で、こちらは早々に完売した。

 それ以外の席も順調で、所属ジムの大橋秀行会長によると、試合2日前の4日には合計4万枚超のチケットは98%が売れた。当日券の販売も行われ、この日午後2時の販売を待つファン50人ほどが約2時間前から列をなしていた。

井上尚弥選手らの世界戦を前にテレビの取材を受けるボクシングファン=東京ドームで2024年5月6日午後2時59分、藤井達也撮影 拡大
井上尚弥選手らの世界戦を前にテレビの取材を受けるボクシングファン=東京ドームで2024年5月6日午後2時59分、藤井達也撮影

 東京ドームでは前日の5日、プロ野球の巨人―阪神戦が行われた。巨人戦は午後2時開始のデーゲームで、大橋会長は「延長戦にならないように……」と願っていた。その試合も九回で決着し、午後5時前にゲームが終わると、翌6日午後4時開始の前座の試合に向け、急ピッチで設営が進められた。

 日本選手がメインの興行では史上最大規模の観衆4万人超を集めるビッグイベント。両翼100メートル、中堅122メートルのドームのグラウンドをフルに生かした会場は、ボクシングの試合では規格外だ。選手はバックスクリーン近くに設けられたステージから登場し、スロープを下りながら赤と青のそれぞれのコーナーへと向かっていく。会場のチェックをしていた日本ボクシングコミッション(JBC)関係者は「大きすぎる」と思わずつぶやいた。【岩壁峻】

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