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「ご助力」と「ご尽力」の違いは?ビジネスシーンで使う時の注意点

2024.05.06
『ご助力』は、手助けへの謝意を伝える際やサポートをお願いする際によく使われる表現です。
『ご尽力』と混同されやすいですが、意味や使い方が異なります。活用シーンごとの例文や類語、使用上の注意点を確認しましょう。

「ご助力」とは何を意味する?

『ご助力』は、ビジネスシーンでよく用いられる言葉です。漢字からおおよその意味は推測できるものの、正しい使い方が分からないという人も多いのではないでしょうか?

■人からの手助けを敬っていう言葉

『ご助力』の読み方は、『ごじょりょく』です。『助力(じょりょく)』とは、他者の仕事や活動に力を貸すことで、手助けやサポートと同義です。日常会話の中ではあまり使われませんが、「資金面から助力した」「父は助力を惜しまない」といった使い方をします。

『助力』に接頭辞の『ご』が付くと、人からの手助けに対して敬う気持ちを込めた表現になります。ビジネスシーンでは、主に上司や取引先などの『目上の人』に対して使うのが一般的です。同僚や後輩に使うと、堅苦しい印象を与えるので注意しましょう。

■類語は「お力添え」や「ご支援」

類語は数多くありますが、代表的なものには『お力添え(おちからぞえ)』や『ご支援』があります。『力添え』は助力と同義で、他者の仕事に手を貸すことです。接頭辞の『お』を付けることで、相手の行為を敬う敬語表現となります。

『ご支援』の『支援』とは、力を貸して助けることです。災害支援や人道支援、食料支援など、社会的・人道的な場面でも使われます。

【例文】

  • プロジェクトでは、佐藤課長にお力添えをいただきました
  • 温かいご支援に心から感謝を申し上げます

■「ご尽力」との違いは?混同に注意

混同されやすい言葉に『ご尽力(ごじんりょく)』があります。『尽力』とは、ある目的のために力を尽くすことです。『尽』には全てを出し尽くす・全てを費やすという意味があり、力を貸す・手伝うという意味合いはありません。

目上の人が自分のために精いっぱい尽くしてくれた際は、「ご尽力いただきありがとうございます」と伝えます。

【例文】

  • ご尽力いただいたにもかかわらず、私の力不足で目標を達成できませんでした
  • 鈴木様のご尽力のおかげで、ここまで勝ち進めました

「ご助力」の例文をシーン別に紹介

胸に手を当てる

(出典) pixta.jp

『ご助力』は、主に『手助けへの感謝を伝える場面』と『手助けをお願いする場面』で使われます。シーン別の例文と使い方のポイントをチェックしましょう。

■手助けへの感謝を伝える場面

ビジネスシーンでは、上司や取引先、関係者などからさまざまなサポートを受ける機会があります。感謝を伝える際は、「ご助力いただきましてありがとうございました」と伝えましょう。

主に目上の相手に対して使う表現のため、自分と同等の相手や目下の相手には、「手伝ってくれてありがとう」と伝えても構わないでしょう。

【例文】

  • 田中様のご助力のおかげで、売上目標を達成できました。このご恩は忘れません
  • このたびは新規事業の立ち上げにご助力いただき、深謝いたします

■手助けをお願いする場面

手助けへの謝意を伝える場面だけでなく、目上の人にサポートを依頼する際にも使えます。お願いしますとストレートに伝えるよりも、『幸いです』や『幸甚(こうじん)です』を使った方が、丁寧で柔らかい印象を与えるでしょう。

『幸甚』は、この上ない幸せを意味します。目上の人に対して使えますが、上司や先輩などの『社内の人』には使いません。主にビジネスメールや手紙などで使われる『書き言葉』です。

【例文】

  • ご多忙のところ恐れ入りますが、ご助力を賜りますと幸甚です
  • 部長にご助力いただければ、これほど心強いことはありません

ビジネスシーンで「ご助力」を使うには?

打ち合わせ

(出典) pixta.jp

ご助力を適切な場面で正しく使えば、上司や取引先、ビジネスパートナーと良好な関係性を築けます。一方で、使い方を間違ったり、定型句のように繰り返したりすると、相手に気持ちが伝わりません。ご助力を使う上でのポイントと注意点を解説します。

■よく使われる表現を覚えておく

以下の三つは、ビジネスシーンで頻繁に使われる表現です。

  • ご助力を仰ぐ
  • ご助力いただく
  • ご助力を賜る

『仰ぐ(あおぐ)』には、教えや援助を求めるという意味があります。助けを必要としている場合には、「ご助力を仰ぎたく、お願い申し上げます」「ご助力を仰ぎたく、メールをした次第です」などと伝えましょう。

『いただく』と『賜る(たまわる)』は、どちらも『もらう』の謙譲語ですが、賜るの方がより丁寧で、かしこまった印象を与えます。「このたびはご助力を賜りまして、誠にありがとうございます」や「ご助力を賜りたく存じます」は、ビジネスメールでよく使われる表現です。

■自分の行為には使わない

ご助力を使う場合の主語は『相手』であり、自分が主語の場合には使えません。以下は誤った使い方です。

  • ご助力に努めたいと存じます
  • ご助力となれば幸いです
  • ご助力させていただきたいです

「私は助力を惜しみません」など、自分の行為には『助力』を使います。ただしビジネスシーンでは、「助力いたします」という言い方はあまり一般的ではないため、以下のような表現が望ましいでしょう。

  • 私でよければ、ぜひお手伝いをさせてください
  • 貴社のために尽力いたします

■「ご助力」ばかりを繰り返さない

人柄や能力は、その人が普段使っている言葉や表現に表れます。自分の言いたいことを無駄なくスピーディーに伝えるためには定番フレーズが役立ちますが、同じ言い回しばかりを繰り返していると、相手に語彙力の乏しさを示す結果になってしまうでしょう。

相手やシーンに応じてほかの言葉に言い換えれば、コミュニケーションがより豊かかつ円滑になります。お力添えや支援のほか、ご助力は以下のような表現への言い換えが可能です。

  • お手伝い
  • ご援助
  • ご協力
  • ご助勢(ごじょせい)

構成/編集部

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