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イスラエル・ハマス戦闘

パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルへの戦闘を開始しました。

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ハマス、イスラエルの休戦案に回答 恒久的な停戦を改めて要求か

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ハマスによる砲撃を受けたケレム・シャロム検問所近くを歩くイスラエル軍の兵士ら=イスラエル南部で2024年5月5日、ロイター 拡大
ハマスによる砲撃を受けたケレム・シャロム検問所近くを歩くイスラエル軍の兵士ら=イスラエル南部で2024年5月5日、ロイター

 パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘を巡り、イスラム組織ハマスは5日、イスラエル側が提示した休戦案に対する回答を仲介国のカタールとエジプトに伝えたと発表した。内容は明らかにしていないが、今回の休戦を恒久的な停戦につなげるよう改めて要求した可能性がある。イスラエルがどこまで譲歩するかは見通せず、交渉の行方は依然として予断を許さない状況だ。

 AP通信などによると、交渉中の休戦案は、人質解放や人道支援の拡大だけでなく、ガザ地区の「持続的な平穏」について協議を始めることも盛り込まれており、イスラエル側が譲歩した内容となっている。一方、ハマスはイスラエルが休戦後、戦闘を再開しない保証を求めている。

 ハマスは5日の声明で、停戦やイスラエル軍の撤退、避難民の帰還などを実現させるため、「前向きで責任あるアプローチ」を続けていると強調。エジプトの首都カイロで4日から交渉に臨んでいたハマスの代表団は、詳細についてカタールにいる幹部と協議するため、いったんカイロを離れると明らかにした。エジプトメディアによると、代表団は7日にカイロに戻り、合意の締結を目指して交渉を再開する意向だという。

 一方、イスラエルのガラント国防相は5日、「ハマスが合意するつもりがないという兆候がある」と語り、ガザ地区最南部ラファへの侵攻が「近い将来に起きることを意味する」と述べた。地元メディアが伝えた。ネタニヤフ首相は休戦が実現した場合でもラファに侵攻する姿勢を示している。

 ガザ地区では5日も戦闘が続いた。ロイター通信などによると、ガザ地区南部のイスラエルとの境界にあるケレム・シャロム検問所では5日、ハマスによるロケット弾攻撃でイスラエル兵3人が死亡した。検問所は閉鎖され、人道支援物資の搬入が停止した。ガザの保健当局は5日、これまでの戦闘による死者は3万4683人になったと発表した。【カイロ金子淳】

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