オリックスは痛恨の逆転負けで連勝を逃した。

中嶋監督の異例のゲキも実らなかった。今季2戦2敗の日本ハム伊藤から2回に3点を奪い、1点リードの8回に宇田川を投入。先頭の四球から1死二、三塁のピンチを迎えると、今季初めて自らマウンドに足を運んた。「ビビらずに三振を取ってこい」と鼓舞した。

ただ皮肉にも、ここからミスが続いた。二塁途中出場の宜保の本塁送球がそれる失策で同点。さらに宇田川のバント処理もグラブトスが乱れて決勝点を許した(記録は犠打野選)。続く水野の右越え二塁打は右翼の来田が落下点に入るのがわずかに遅れた。この回、決定的な4点が入った。

「あそこで(送球が)それるとかは、もうちょっと精度を高める練習をしないといけない」と指揮官。21失策はリーグ最多。逆転負け6試合は西武に次いでリーグ2番目に多い。王者らしからぬ戦いで、借金はワーストタイの3。キッズが主役の3連戦イベント「オリっこデー」で、3カード連続の負け越しとなった。

○…宇田川が登板4試合目で早くも2敗目を喫した。8回、先頭の田宮にストレートの四球から傷口を広げて4失点。イニングの先頭に四球を与えるのは3試合連続となった。「同じ失敗をしてるんで、気にしすぎた。しっかりストライクゾーンに強い球を投げるのが大事。最初からそう投げないと、苦しい場面を迎えることが多い」と反省。中嶋監督は「治らないですね、あそこが」と苦言を呈した。

▽オリックス宜保(8回守備から今季初出場で直後に同点の適時失策)「まだ切り替えられていないので、切り替えてやっていきたい」

▽オリックス西野(右太もも裏痛が回復し1軍復帰戦で1安打)「もう離れたくないし、けがもしたくない。不安はあるけど、シーズン最後までいられるようにしたい」

▽オリックス来田(2回に3年ぶり打点となる中前2点適時打)「いきなり満塁で回ってきたんで、何とか食らいついていい結果につながって良かった」