イスラム教徒のロンドン市長が3選 ガザ危機でイスラム票固めた?

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英ロンドン市長選で3選を決めたサディク・カーン氏=ロンドンで5月4日、英PA通信・AP    拡大
英ロンドン市長選で3選を決めたサディク・カーン氏=ロンドンで5月4日、英PA通信・AP   

 2日投票の英ロンドン市長選は4日に開票され、3選を目指した労働党現職のサディク・カーン市長(53)が国政与党・保守党のスーザン・ホール市議(69)らを破って当選した。英BBC放送などが伝えた。カーン氏の得票率は43・8%、次点のホール氏は32・7%だった。

 カーン氏はパキスタン移民のバス運転手の息子で、2016年にイスラム教徒として初のロンドン市長に就任した。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区(住民の大半がイスラム教徒)への攻撃を巡り、労働党指導部はイスラエル寄りの姿勢を示していることから、今回はカーン氏がイスラム教徒の支持を失う可能性も報じられていた。

 しかし、カーン氏は党指導部とは一線を画して、早くからガザの停戦を主張するなど「親パレスチナ」姿勢を明確にし、イスラム票は揺るがなかったとみられる。ロンドンでは人口の1割強がイスラム教徒とされる。

 労働党は、イングランドで同時に実施された107自治体の地方議会選でも躍進した。年内にも実施予定の総選挙では、政権交代が現実味を帯びてきている。【ロンドン篠田航一】

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