大岩剛監督(51)の一体感を重視するマネジメントが、決勝で際立った。17分の追加タイムが経過したところでようやく響いた試合終了のホイッスル。両手でガッツポーズを繰り出した。浜野GKコーチ、羽田憲司コーチと肩を組むと、スタッフ陣も加わり、自然と喜びの輪は広がった。「選手だけでなく、スタッフ含めて全員で戦ってきたので、大いに喜んでパリ五輪に向かいたい」と胸を張った。

団結力を強め、チームは目に見えて成長していった。昨年12月。24年の一字に「輪」を選んだ。五「輪」出場権獲得、そして「輪」になって皆で戦いたい。そんな思いを込めた。今大会中も「選手スタッフ全員で」と何度も口にした。誰ひとりこぼれることなく、頂点に突き進んだ。満面の笑みで臨んだ表彰式。選手たちから水をかけられてずぶぬれになった姿に愛されぶりがにじんだ。「いろいろムカついているんじゃないですか? 誰がかけたかは、もうしっかり把握してます」。まさに輪になってつかんだ優勝だった。

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