気落ちするほどでもない。ソフトバンク小久保裕紀監督(52)はあっさりした表情で振り返った。

「接戦ばっかりやね。当初の予想通りですね」。サヨナラ負けで今季初の3連敗だ。前日3日は0-1完封負け。連日1点差勝負で競り負けた。「そんな簡単に打てませんよ」。球界屈指の先発陣を誇る西武。最下位に苦しむチームとはいえ、僅差での展開は想定内だった。

4-4で迎えた延長10回。4番手で登板した津森が結果的には誤算だった。2死満塁の場面。「投げた瞬間、ちょっと浮いた。あと(アウト)1個何とかと思ってたんですけど…」。6番外崎への2球目。甘く入ったスライダーを仕留められた。打球が中前へ抜けると、右腕はマウンド上で唇をかんだ。これが今季12試合目での初失点。小久保監督は「1年間無失点の投手なんかいないわけで。どこかで点は取られる。それが今日やったという話。ピッチャーは悪くないです」と責めなかった。

一時は無死満塁のピンチを背負うも、「絶対に0で抑えようと思って」。4番アギラーを三ゴロでホーム併殺。2死まで奪った。ただ「先頭の四球じゃないですか。先頭に四球はピンチにもなる」。そう悔やんだのが先頭金子への四球。フルカウントから最後は150キロ直球が大きく外れ、サヨナラ負けにもつながった。「また明日からどんな場面でも0で帰ってこられるように」と前を向いた。

3連戦カード負け越しも今季初となったが、首位に変わりはない。18勝9敗2分け。貯金「9」は両リーグ最多だ。2位日本ハムとのゲーム差も2・5のまま。気持ちを切り替え、5日の第3戦でカード3タテだけは阻止する。【佐藤究】

○…2番遊撃で先発出場した川瀬がマルチ安打&1盗塁の活躍を見せた。5回先頭で左前打を放つと二盗。7回1死からは右中間を破る三塁打を放ち、柳田の犠飛で3点目のホームを踏んだ。西武先発の今井から2安打を飛ばしアピール。「恥のないプレーをしたいと思う。自分の結果にこだわって。結果を出せばショートだけじゃなくいろんなポジションで出られると思う」。2試合連続で先発出場して計6打数3安打。チームは連敗を喫したが、しっかり仕事をこなした。

▽ソフトバンク三森(4回に中前適時打)「打ったのはスライダー。チャンスを生かそうと集中しました。何とか食らいついていくことができました」

◆始球式 ソフトバンクが19日の西武戦(みずほペイペイドーム)で開催する「ピンクフルデー」の始球式を俳優の中沢元紀(24)が務めると発表した。

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