東京ヴェルディFW松橋優安(22)が「みどりの日」の4日、J1初ゴールから一夜明けて心境を語った。

前日のサガン鳥栖戦では、後半20分から出場するとアディショナルタイムにロングボールのこぼれ球を拾うと持ち前の瞬発力で相手2選手を突破し、GKとの1対1からゴール。2-0とし、勝利を決定付ける得点を挙げた。

「(1-0と)勝っていた状況だったので、もう1点取れればチームも楽になりますし。これまで終盤に追いつかれて同点にされることもあったので、1つ自分が結果を残して勝ち切れればいいなと思いました」と貪欲にゴールを狙っていた。

試合直後は「執念でした、何が何でもシュートをゴールに突き刺そうと思った」と感情をあらわにしたが、この日は今後に向けて気持ちを新たにした様子。

「これで満足しない、ようやくスタートラインに立った。チームとしても個人としても、ここから上に行けるようにしたい。スタメンであろうと、サブであろうと、またベンチに入れなくても、ぶれずにやるべきことをやっていく」と話し、足元を見つめた。

チームメートからは手荒な祝福を受けた。中でも主将の森田晃樹、染野唯月、木村勇大からは「髪の毛引っ張られて、投げ飛ばされて、最後に蹴っ飛ばされて。それくらい喜んでくれた。これからも喜ぶシーンを増やせるように頑張りたい」と誓った。

また、自らがゴールを決めた同じ日に、東京Vのアカデミー時代の同期でU-23日本代表の藤田譲瑠チマと山本理仁がパリ五輪切符に加え、アジア制覇も果たした。刺激を受けるとともに2人の活躍に自らの夢も重ねた。

「そこの存在は常に意識していますし、2人は海外でもプレーしています。他に活躍する同期も本当に刺激になっています。そこを意識しながら、次のステージでもまたみんなが一緒にプレーできたらと思います」

“次のステージ”とは、つまり日本代表のこと。「同じピッチで一緒にプレーできたら。それはA代表とか。自分も目指しています」。沈着冷静なアタッカーは自らの突破力を武器に、未来を大きく切り拓いていく覚悟を持った。