パリオリンピック(五輪)の切符を手にしたU-23日本代表が、同ウズベキスタン代表に1-0で勝ち、4大会ぶりの2度目の優勝を手にした。

最年少DF高井幸大(19=川崎フロンターレ)が決勝点を生み出した。後半追加タイム、センターサークル付近で浮いていた相手に縦パスが入ると、最終ラインの持ち場を離れてボール奪取。そのままドリブルで運び、相手のスライディングをヒールパスで華麗に交わすと、ゴール前までフリーランニングしてMF山田楓喜(22=東京ヴェルティ)の得点を演出した。「まあ下がらず前にいったことが良かったかなと思います。ラインからボール蹴られたときに、長くなったら行こうと思っていた。前に行ってそのまま取った感じですね」と落ち着いて振り返った。

小学校の途中まではFWで、クラブの鬼木達監督(50)からも「FW気質の選手。どんどんポジションが上がっていく可能性はある」と評される。その攻撃力が大舞台で発揮された。ボールを奪ってから積極的に前に出た選択については「フリーになるかなと思って」とサラリ。絶妙なヒールは「覚えていないです」と高井節を連発した。

DFとしても無失点に貢献。今大会6試合中、CBとして最多となる5試合にフル出場するなど加速度的な成長をみせた。「大会全体通しては良さが出た試合もあった」と一定の手応えを示しながらも「もっと相手の質が高かったり、強豪国とやるなかでこれからもっと成長していかないといけないなと思いながらやっていました」。末恐ろしい19歳がパリ本番のメンバー入りにグッと近づくハイパフォーマンスを披露した。