創刊70年「赤本」の表紙刷新 ミントグリーンで親しみ

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(左から)刷新された最新の赤本(見本)、世界思想社教学社が所有する赤本のうち最も古い1957年版、従来のスタイルの赤本=京都市左京区で2024年4月15日、山崎一輝撮影 拡大
(左から)刷新された最新の赤本(見本)、世界思想社教学社が所有する赤本のうち最も古い1957年版、従来のスタイルの赤本=京都市左京区で2024年4月15日、山崎一輝撮影

 学習参考書や学術書などを手がける出版社「世界思想社教学社」(京都市)は、大学入試の過去問集「赤本」について、5月発売の2025年版から表紙のデザインを刷新する。見た目の強いインパクトを弱めて文字を読みやすくするなどのリニューアルを施した。

 赤本は1954年、「京大」「同志社大・立命館大」「大阪市立大・神戸大」の3点が初めて出版された。2024年版ではラインアップが378大学555点を数えるまでになり、受験勉強の心強い存在として親しまれている。

刷新された赤本の表紙(見本)。大学名の書体を細くし、文字の間隔を広げるなど圧迫感がないようなデザインに改めた=京都市左京区で2024年4月15日、山崎一輝撮影 拡大
刷新された赤本の表紙(見本)。大学名の書体を細くし、文字の間隔を広げるなど圧迫感がないようなデザインに改めた=京都市左京区で2024年4月15日、山崎一輝撮影

 同社によると、受験生からは「志望校の赤本を買うとやる気が出る」「心強い」と好評を博する一方、「大学名が目立ちすぎて持ち歩くのがちょっと恥ずかしい」「表紙の圧がすごい」との声が寄せられていた。

 創刊70年に合わせてリニューアルに向けて検討を重ねた。2案に絞った上で、花園高校(京都市)に協力を求め、1、2年生の意見を参考にした。

赤本を手にする世界思想社教学社の上原寿明社長=京都市左京区で2024年4月15日、山崎一輝撮影 拡大
赤本を手にする世界思想社教学社の上原寿明社長=京都市左京区で2024年4月15日、山崎一輝撮影

 新デザインでは、表紙の赤色は残しつつ、上端にミントグリーンの細いラインをあしらった。太いゴシックだった大学名の書体も細くし、真ん中に25年版を意味する「5」を変形させた図柄を配した。

 同社は「プレッシャーを与えないことや親しみを感じられることなどを重視した。受験生に寄り添い、応援することを一番の軸にした」としている。【大東祐紀】

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