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町田ゼルビア、ロングスローの担い手が熱心に法律を学ぶ理由

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ヴィッセル神戸戦でロングスローをゴール前に入れるFC町田ゼルビアの林幸多郎選手=東京・国立競技場で2024年4月13日、宮間俊樹撮影
ヴィッセル神戸戦でロングスローをゴール前に入れるFC町田ゼルビアの林幸多郎選手=東京・国立競技場で2024年4月13日、宮間俊樹撮影

 文武両道のアスリートはいても、空き時間の大半を法律の勉強に充てる現役選手は珍しい。今季から初昇格したサッカーJ1で旋風を巻き起こしているFC町田ゼルビアの「ロングスローの担い手」は、そんな存在だ。

 「サッカーを引退した後の人生の方が長い。2、3年で引退したら『プロでダメだったね』と言われるかもしれないですけど、僕はチャレンジしたことはOKだと思っている。もっと世界は広いものだと思っています」

 そう語るのは、プロ2年目の林幸多郎選手(23)。今季から加入した町田の左サイドバックだ。ロングスローでゴール前にボールを送り、相手の守備陣に脅威を与えている。

 林幸多郎選手のインタビュー動画はこちら

弁護士は夢ではなく…

 林選手は普段、東京都町田市内での練習後、クラブハウスで昼食を取る。その後は「何もやることがなかったら勉強に充てる」という。夕食の時間を除き、午後10時半から11時ごろの就寝前まで、司法試験も視野に入れ、法律を学ぶ。

 サッカーが本業で予備校に通う時間は取りにくいため、オンライン講座を活用し、効率化も図っている。

 「最初は講座(の動画)を2倍速くらいで見るんです。めっちゃ量があるので、ザーッと見て流れをつかんだら、そこからは問題を解いて復習、問題を解いて復習という感じですね」

 将来は弁護士を目指すのかといえば、「弁護士が夢ってわけではなくて……」と話す。

 法学部だった明治大の授業で、法律に興味を持ったことがきっかけだった。

 「法律の勉強は本当に興味という感じです。その延長に司法試験がある。興味で勉強するのと資格を取るために勉強するのとでは(理解度が)全然違う」。難関に挑む上で、合格を目的とするより、楽しみながら進みたいと考えている。感…

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