ツアー通算19勝の45歳、谷原秀人が7バーディー、1ボギーの64を出し単独首位に立った。

1打差の2位にショーン・ノリス(南アフリカ)がつき、さらに1打差の3位に石川遼、木下裕太、宋永漢(韓国)が並んだ。

前週優勝の桂川有人、昨年覇者の岩田寛は71の42位と出遅れた。

石川は、最後の9番でバーディーパットを沈めると小さく右手を上げて歓声に応えた。5バーディー、1ボギーで3位と好発進。「パーが支えてくれたスコア。バーディーを取るだけではいいスコアは出ない。ナイスパーが多かった」と柔和な表情を浮かべた。

「飛距離がすべてではない」という難しいコースで冷静にプレーした。15番(パー5)は第1打で左のラフへ、16番(パー4)でもそれぞれフェアウエーを外したが強引に攻めず、ともにパーをセーブした。「状況によってはパーで最高だなというのができていた。自分がこうはいきたくないということをやらずに済んだ」と安堵(あんど)した。

予選落ちした先週からスイングを見直したことで、土台となる技術が安定した。「原因をかなり絞れていたので、思った方向には修正できている」と手応えをつかんで臨んでいる。

2010年は18ホールのツアー最少スコアとなる58をマークして制し、2年連続でのホールインワンを達成した昨年は4位と相性の良い大会。2年ぶりのツアー優勝へ32歳の人気者が上々の滑り出しを見せた。