FRB会見40分後、円急伸…「覆面介入」? 緊張走った市場
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2日の外国為替市場は、政府・日銀による介入の可能性がある4月29日と同様に乱高下し、再び市場の緊張感が高まった。ただ、物価上昇(インフレ)が長引く米国では利下げ開始が遠のいており、投資家が「高金利のドルを買って低金利の円を売る」構図に変わりはない。日本は通貨防衛に向けた市場とのにらみ合いを当分余儀なくされそうだ。
ニューヨーク市場で異変が起きたのは日本時間2日午前5時過ぎ。それまで1ドル=157円台半ばで推移していた円相場が突然急伸し、午前6時前までの約40分間に、153円台前半まで円高・ドル安が進行した。市場関係者の間では「円買いの材料となるニュースはなく、為替介入とみてよいのではないか」(米銀幹部)と緊張が走った。
この日は米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の据え置きを決定。インフレ圧力が収まらない中、パウエル議長が利下げ開始時期に関して、どのようなメッセージを発信するかに投資家の関心は集中していた。「利下げは当面できない」などと金融引き締めを優先する「タカ派」的な発言があれば、米金利上昇でドルが買われ円が急落する恐れがあったためだ。
パウエル氏は記者会見で、インフレが思うように鈍化していないと認め、早ければ6月との観測もあった利下げ開始が遅れる可能性を示唆。インフレの沈静化について「ここ数カ月、進展が見られない」と声明文に明記し、金融引き締めの長期化見通しを伝えた。
一方で、しぶといインフレを抑え込むための追加利上げは「可能性が低い」と明言。インフレ率が年内にFRBの目標に向かって下がっていくとの基本シナリオも維持した。「従来のシナリオを覆しタカ派色を鮮明に打ち出すことで、金融市場が動揺する」(米証券アナリスト)との懸念がなくなり、円相場は1ドル=157円台前半から半ばで安定した値動きをしていた。
そんな落ち着いたムードを打ち砕いたのが、会見終…
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