首位に立つセレッソ大阪は3日、本拠地ヨドコウで最下位の北海道コンサドーレ札幌と戦う。

数字上では6位名古屋までが、今節で首位浮上の可能性がある混戦状態。3戦ぶりの勝利を目指すC大阪にとって、ホーム札幌戦は直近で1分け2敗と勝ちがなく、まずは苦手相手に首位の実力を示したい。

2日にオンラインで取材に応じた小菊昭雄監督(48)は「攻守に1対1、球際、セカンドボールのバトルが多くなる。一番大事なのは1人1人が勝てるかどうか。明日は(気温が)暑くなるみたいだが、走りきること、そこも大きな勝負のポイントになってくる」と気合を込めた。

カギを握るのが、ベルギー人のMFジョルディ・クルークス(30)だ。MFカピシャーバ(27)が前節横浜戦で負傷離脱し、ウイングの位置が1席空いた。

福岡から移籍してきたクルークスは、1年目の昨季は27試合2得点と期待外れに終わった。一本調子なプレーで得点力の低さが課題だった。複数年契約を残しながら、オフは放出要員だった。

結果的にC大阪に残留したものの、今季は外国人枠の問題もあり、ベンチにも入れない試合が多く、厳しい立場に追い込まれていた。

だが、ここまで限られた3試合の出場で1アシスト。球際の粘りは昨季以上で連係面も向上。出場すれば結果を出し、小菊監督の評価は高くなっていた。

札幌戦ではクルークスを従来の右で起用すれば、右のMFルーカス・フェルナンデス(30)を左に回すか、そのまま左にクルークスを投入する可能性もある。

実際に4月29日の公開練習ではクルークスを左で起用しており、指揮官もその可能性を認めていた。コンディションさえ問題なければ、この背番号11が5試合ぶりに先発するはずだ。

開幕後、出場機会に恵まれない状況について、クルークスは「毎日練習で頑張っていて、出たい気持ちを抑えながら全力で取り組んでいる。いずれチャンスはくると思って練習している」と語っていた。

J1通算86試合10得点の助っ人が意地を見せれば、C大阪の初優勝を後押しすることになる。