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奈良県桜井市多武峰(とうのみね)の談山神社で4月29日、恒例の「春のけまり祭」が営まれた。新緑の下、伝統衣装姿で優雅に鞠(まり)を蹴り合う歴史絵巻が繰り広げられ、多くの観光客らが満喫した。
神社の祭神・藤原鎌足が蹴鞠を通じて中大兄皇子と知り合い、後の大化の改新につながったとの故事にちなみ、毎年春と秋に営まれている。神事の後、蹴鞠(しゅうきく)保存会(京都市)のメンバーが8人1組で円陣を作り、「あり」「やあ」「おう」と声を掛けながら鞠を蹴り合った。
東京都から来た女性会社員(49)は「以前から見たいと思っており、ようやく念願がかなった。思っていた以上に荘厳で美しかった」と感激していた。【望月靖祥】