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ビッグモーター問題

中古車販売大手ビッグモーターが自動車保険の保険金不正請求を行っていたことが明らかになりました。

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ビッグモーター買収 整備、保険… 伊藤忠の潜在能力とは

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伊藤忠商事=2023年11月撮影
伊藤忠商事=2023年11月撮影

 伊藤忠商事が中古車販売大手ビッグモーター(BM)を買収し、新会社の設立を1日発表した。新会社はBMの主要事業を引き継ぎ、切り出した後の旧会社は訴訟対策や債務返済などを担う。

 BMを継承する新会社はコンプライアンス(法令順守)の確立、事業立て直しなど、重い課題を背負った船出となった。新会社は、この先も一定の成長が見込まれる中古車市場の拡大と、伊藤忠グループ各社との連携に期待を寄せる。再び会社を成長軌道に乗せることができるか。

 国内の中古車市場は、数年後の買い取り保証額分を差し引いて割安で割賦販売する「残価設定ローン」が普及。車を返却すれば残額の支払いは原則不要なため、中古車市場に多くの車が出回るなど、底堅いマーケットが形成されている。

 2023年度の登録車と軽自動車を合わせた中古車登録・届け出台数は前年度比2.5%増の645万1230台で、5年ぶりに前年度の実績を超えた。先をみても、原材料費の高騰などの影響で新車価格は上昇しており、今年の春闘で大企業を中心に賃上げがあったとしても、「引き続き中古車は一定のニーズが見込まれる」と多くの業界関係者はみている。

 中古車市場全体は堅調だが、新会社の前身となるBMは、国土交通省から民間車検場の指定取り消しなどの処分を受けた。金融庁からも自動車の保険代理店登録も取り消された。一部の工場では民間車検場の取り消しが続いたままで、…

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