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ビッグモーター問題

中古車販売大手ビッグモーターが自動車保険の保険金不正請求を行っていたことが明らかになりました。

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多く残る“創業家派”社員 ビッグモーターは変われるのか

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記者会見で頭を下げるビッグモーターの兼重宏行社長(中央)ら=東京都港区で2023年7月25日午前11時2分、猪飼健史撮影
記者会見で頭を下げるビッグモーターの兼重宏行社長(中央)ら=東京都港区で2023年7月25日午前11時2分、猪飼健史撮影

 伊藤忠商事が中古車販売大手ビッグモーター(BM)を買収し、新会社の設立を1日発表した。新会社はBMの主要事業を引き継ぎ、切り出した後の旧会社は訴訟対策や債務返済などを担う。

 BMは創業者の兼重宏行前社長らが株式を持つオーナー企業で、ノルマ達成を強く迫る企業風土が規模を急拡大させた。その一方、保険料を水増し請求するためにゴルフボールで故意に車体を傷つけたり、不要な板金作業や部品交換をしたりしていた。新会社に兼重氏らは関与しないが、数千人の従業員は引き継がれる。企業風土を変えられるのか。

金もうけ最優先主義「再発」懸念

 BMは兼重氏が1976年に創業して以来、中古車販売関連の事業を拡大。同業他社の買収や積極的な店舗出店で「中古車買い取り日本一」と最大手をうたう規模にまで拡大させた。民間の調査会社によると、2022年9月期の売上高は業界トップの推定約5800億円だった。こうした拡大路線に内部統制が追いつかず、従業員たちが不正に手を染めることになる。

 これまでのBMについて、40代の元男性従業員は「金もうけ最優先主義だった」と言い切る。新体制でも金もうけに走れば…

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