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伊藤忠商事が中古車販売大手ビッグモーター(BM)を買収し、新会社の設立を1日発表した。新会社はBMの主要事業を引き継ぎ、切り出した後の旧会社は訴訟対策や債務返済などを担う。
BMは創業者の兼重宏行前社長らが株式を持つオーナー企業で、ノルマ達成を強く迫る企業風土が規模を急拡大させた。その一方、保険料を水増し請求するためにゴルフボールで故意に車体を傷つけたり、不要な板金作業や部品交換をしたりしていた。新会社に兼重氏らは関与しないが、数千人の従業員は引き継がれる。企業風土を変えられるのか。
金もうけ最優先主義「再発」懸念
BMは兼重氏が1976年に創業して以来、中古車販売関連の事業を拡大。同業他社の買収や積極的な店舗出店で「中古車買い取り日本一」と最大手をうたう規模にまで拡大させた。民間の調査会社によると、2022年9月期の売上高は業界トップの推定約5800億円だった。こうした拡大路線に内部統制が追いつかず、従業員たちが不正に手を染めることになる。
これまでのBMについて、40代の元男性従業員は「金もうけ最優先主義だった」と言い切る。新体制でも金もうけに走れば…
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