アスリート盗撮は性暴力 大山加奈さん「観客も抑止の『目』に」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会に出場した東レ時代の大山加奈さん(中央)=大阪府立体育館で2009年5月1日、宮間俊樹撮影
黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会に出場した東レ時代の大山加奈さん(中央)=大阪府立体育館で2009年5月1日、宮間俊樹撮影

 ユニホーム姿のスポーツ選手を性的な意図を持って盗撮した画像がSNS(ネット交流サービス)で拡散されるなど問題化している。福岡県は3月施行の「改正県性暴力根絶条例」で都道府県の規定としては初めて、アスリートへの盗撮を「性暴力」と定義した。アスリートへの盗撮撲滅に向けた課題とは。2004年アテネオリンピックでバレーボール女子日本代表として活躍し、現在はバレーボールの解説者や教室の講師などを務める大山加奈さん(39)に聞いた。【聞き手・青木絵美】

 ――アスリートに対する盗撮を意識したのはいつごろですか。

 ◆盗撮を初めて意識したのは中学生の時です。全国大会に行き、観客席で着替えていたら、コーチが飛んで来て「撮られているからやめろ」と言われました。とはいえ着替えの場所がなく、トイレに移動しました。その頃、よく観戦に行ったVリーグの試合では、客席の男性が女子選手のお尻をカメラでアップにして追っているのを見ました。当時は「表に出る人はそういうリスクがあるのか。仕方ないのかな」と思う程度でした。

 ――その後、大山さんもVリーグで活躍されます。

 ◆後に自分がVリーグのチームに入り、仲の良かった別チームの選手がトイレで盗撮被害に遭っているのを聞き、ショックを受けました。自分が出場したVリーグの試合を赤外線カメラで撮られ、インターネットに画像が出回っているのを見たこともありました。

 …

この記事は有料記事です。

残り1452文字(全文2044文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月