【ドーハ(カタール)佐藤成】日本がイラクを2-0と下し、8大会連続12度目のオリンピック(五輪)出場を決めた。パリ五輪アジア最終予選(3・5枠)を兼ねた大会で、前半にFW細谷真大(22=柏レイソル)と荒木遼太郎(22=FC東京)がゴールを奪い、決勝進出を果たした。5月3日の決勝では、インドネシアを2-0と下し、初の五輪切符を手にしたウズベキスタンと対戦する。

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日本はメダル獲得を射程圏内に捉えている。今回の出場国で8大会連続出場は最長。過去3大会で4強以上の実績を持つのは前回銀のスペインだけで、ブラジルやドイツ、メキシコなどメダル常連国は予選敗退している。過去3大会で2度のベスト4を経験している日本の安定感は群を抜く。

釜本邦茂らによる68年メキシコ大会「アステカの奇跡」以来56年ぶりの表彰台へ、パリ五輪に向けた生き残り競争も始まる。本大会の登録はわずか18人。予選の23人から5人も減る。GKは2人が慣例で、各ポジション1人ずつ+6人という狭き門。板倉滉、冨安健洋、町田浩樹、伊藤洋輝、遠藤航、さらには田中碧も候補に挙がる24歳以上のオーバーエージ枠を最大3行使した場合、たった15人しか23歳以下には枠がない。

かつ、日本協会が本大会で招集を目指す久保建英や鈴木唯人、斉藤光毅、三戸舜介ら欧州組の主力アタッカー陣まで加われば、この最終予選組からは大半が招集されない可能性が高い。複数ポジションをこなせる万能性、決勝でのアピールを五輪行きにつなげたい。