昨年8月に負った左ひざの大けがから復帰を目指すヴィッセル神戸MF斉藤未月(25)が30日、順調な回復ぶりを披露した。

チームトレーニングが公開されたこの日、全体練習が行われた横のピッチで、森田将旭トレーナーとともにリハビリに励む斉藤の姿があった。

昨年8月19日の柏レイソル戦でタックルを受けた斉藤は、左ひざの関節脱臼、左膝の複合靱帯(じんたい)損傷(前十字靭帯断裂、外側側副靭帯断裂、大腿二頭筋腱付着部断裂、膝窩(しつか)筋腱損傷、内側側副靭帯損傷、後十字靭帯損傷)、内外側半月板損傷と複数箇所を損傷。昨年8月と同11月に手術を受け、2度目の手術から全治8カ月と見解が発表されていた。

ランニングだけでなく、ボールを蹴られるところまで回復していることを見せた斉藤は「日々順調にやれている。痛みの波もあるし、メンタルの波もあるけど、この日練習やりたくないなっていうことはない。きついことをするのは嫌いじゃないんで」と笑顔で話した。

負傷直後には歩くことも難しくなる可能性が示されただけに、苦しい日々が続いていると思われがちだが、当の本人はその苦しさを口にしない。

「(リハビリの)メニューが同じでも、その動作を完璧にこなせているわけではない。そこの突き詰めが自分の得意な部分ではあるし、メンタルやフィジカルのコントロールや質の求め方は“なあなあ”にしたくない。同じことが続いてもそんなにストレスにならないタイプっていうのは、今回のけがでも感じたこと。毎日きついことやってた方が充実感があるし、むしろいいと思うぐらい」。

現時点で具体的な復帰時期は不透明だが、斉藤は復帰に向けて着実に歩みを進めている。【永田淳】