23年度ふるさと納税が過去最高　人気返礼品は旅行券　三重・志摩

　三重県志摩市は26日、2023年度の「志摩市ふるさと応援寄付金」が過去最高を記録したと発表した。寄付件数は9652件、寄付金額は9億8139万円。これまで最高だった17年度の約7億8600万円を大きく上回った。

　市によると、人気を集めた返礼品は旅行券、旅行クーポンで全体の約6割に達した。次に名産の真珠製品が約3割を占めた。平均寄付金額が10万1677円と他の自治体に比べて高額となっているのが特徴だという。

　志摩市は全庁的なメンバーで構成する専門プロジェクトチームを設置。ふるさと納税を扱うポータルサイトも6サイトから12サイトに倍増し、PRに努めている。

　ふるさと納税が増えた要因として、市は、新型コロナウイルスが5類に引き下げられたことによる観光需要の高まりがあると分析。また、G7三重・伊勢志摩交通大臣会合の会場となったことや「全国豊かな海づくり大会」の開催決定で関心が高まったことも背景にあるとみている。

　橋爪政吉市長は記者会見で「寄付業務の一部を外部委託したり、市場の分析や効果的な手法を導入したりすることで魅力を積極的にPRして寄付金額の増収に努めたい」と話した。【大竹禎之】