西武渡辺勇太朗投手(23)が、公式戦初完投初完封勝利を挙げた。

要所で打たせて取った。1回、先頭のDeNA森敬に安打で出塁を許すも、続く知野をカットボールで二ゴロ併殺打に仕留めた。2回も遊失と安打で無死一、二塁のピンチを背負い、6番小深田を外角低めのスプリットで二ゴロ併殺打。2死三塁から九鬼を内角高めのこの日最速の148キロ直球で押し込み、中飛で切り抜けた。

完封目前の9回、先頭の森敬に左翼線二塁打を浴び、1死二塁となってからヒヤッとするシーンが2度続いた。3番井上の大飛球を左翼手・鈴木が背走して後ろ向きで好捕。4番大田は121キロのカーブでタイミングを外し内野フライを打たせるも、飛球を追った捕手・牧野と一塁手・陽川がお互いに見合うハプニング。陽川が体勢を崩しながら辛くも捕球した。ベースカバーに入ったホームベース上で見届けた渡辺は苦笑いで胸をなで下ろした。

9回を119球で5安打2四球の完封劇を振り返り、「ストライク先行で、バッティングカウントでバッターの打ち損じを誘うような良いボールを投げられた。こういう結果を続けられるように頑張りたい」と話した。

渡辺は18年ドラフト2位で浦和学院(埼玉)から入団。3年目の21年にプロ初登板を果たし、17試合(うち9試合先発)で4勝4敗2ホールドをマークした。昨季は2試合に先発し、計11イニング1失点で1勝を挙げた。

今季のキャンプは2軍スタート。オープン戦で2試合に登板するも、防御率は9・00と打ち込まれ開幕1軍の座はつかめなかった。イースタン・リーグでは3勝0敗で防御率を1・50とした。

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