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円安と物価高

日本の物価が上がっています。円安・ドル高もコスト上昇に拍車をかけ、賃上げの動きも見られます。

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乱高下の円相場、振り回される日本経済 止まらない「国富の流出」

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円相場が急落したニュースを伝えるモニター=東京都中央区で2024年4月29日午後2時15分、渡部直樹撮影
円相場が急落したニュースを伝えるモニター=東京都中央区で2024年4月29日午後2時15分、渡部直樹撮影

 29日の外国為替市場は大荒れとなった。円相場は一時、160円台まで下落し、約34年ぶりの円安水準を更新。その後一気に円が買われ、一時は5円超も円高に振れた。市場では政府・日銀による為替介入の可能性も指摘され、経済界からは消費などへの悪影響を懸念する声が上がった。しかし、日米金利差が縮まらない限り、円安傾向は今後も続きそうだ。

円安が“良い物価高”の邪魔に

 外国為替市場で続く歴史的な円安に、産業界の懸念も強まっていた。

 「由々しき事態。せっかく企業も努力していることが、思ったほど効果がなくなる可能性があり、大変危惧すべき状況だ」。経済同友会の新浪剛史代表幹事は26日の記者会見でこう述べた。円安による原材料などのコスト増を価格転嫁しようにも、実質賃金は前年同月比で23カ月連続マイナス。値上げは消費者心理を冷やしかねず、簡単ではない。新浪氏は…

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