落語家の桂福団治(83)が29日、大阪市のDAIHATSU心斎橋角座で舞台「甦る、昭和演芸」に出演した。

関西演芸協会の会長を務める福団治が、古き良き昭和の寄席の再現を呼びかけ実現。上純一は体調不良で欠席となったが、青芝フック、若井ぼん、暁トリオが出席。懐かしの昭和話を披露して盛り上がった。

福団治は放送コードに引っかかるため封印していた、ダジャレを交えた小話にペケペンと合いの手を入れる「ペケペン落語」を披露。上方落語の「くしゃみ講釈」も演じ、「先輩の思い出の映像を見て、先達者のおかげで我々がやらせてもらっている。今後もごひいきによろしくお願いいたします」と今後の開催に期待した。

トークでは師匠の3代目桂春団治や上方落語会の同期桂枝雀さん(ともに故人)を回顧。師匠については「きっちりした人。額からはみ出したらアカン。はみ出したら『破門』と言われた」。

一方、枝雀さんについては、上方落語協会会員になるために一緒に協会にサインに行ったことを思い返しながら、「『サインせえ』って言われて、2人で座ってる間に紙を出されましてね。私が先にサインした。だから、彼の方が1つ年上だけど、私が一応兄弟子。枝雀は『福さん、殺生や』って死ぬまで言うてましたね」と懐かしんでいた。