拉致被害者家族が訪米 横田めぐみさんの弟ら、早期帰国の協力要請へ

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米国へ出発する前に報道陣の取材に応じた、拉致被害者家族会代表の横田拓也さん(中央)ら=東京都大田区で2024年4月29日午前9時51分、木下翔太郎撮影 拡大
米国へ出発する前に報道陣の取材に応じた、拉致被害者家族会代表の横田拓也さん(中央)ら=東京都大田区で2024年4月29日午前9時51分、木下翔太郎撮影

 北朝鮮による拉致被害者家族や支援組織「救う会」、超党派議連のメンバーが29日、羽田空港(東京都大田区)から米国へ出発した。訪米は2023年5月以来。米政府関係者らと面会し、日本人拉致被害者の早期帰国に向けた協力を求める。

 拉致被害者家族会と救う会は今年2月、すべての拉致被害者の帰国が実現するなどの条件を付けて「日本独自の制裁解除に反対しない」とする新たな運動方針を示した。

 訪米する横田めぐみさん(行方不明時13歳)の弟で家族会代表の拓也さん(55)は、出発前に報道陣の取材に応じ、「拉致問題解決のため、原則論を曲げずに伝えていく」と話した。運動方針も米政府関係者らに説明するという。

 日朝関係を巡っては、北朝鮮の金与正(キムヨジョン)朝鮮労働党副部長が2月に、岸田文雄首相の訪朝の可能性に言及する談話を発表したものの、3月下旬には一転して「接触も交渉も拒否する」との談話を発表した。

 拓也さんは「(北朝鮮の動きは)私たちに揺さぶりをかけているようだが、何もないよりは何らかの前向きな兆しともとれる」とした。そのうえで「日本政府が水面下の交渉をしっかり進め、全拉致被害者の一括帰国を実現できるよう前向きに建設的に力強く進めていただきたい」と求めた。

 田口八重子さん(同22歳)の長男で家族会事務局長の飯塚耕一郎さん(47)らも訪米する。帰国は5月4日の予定。【木下翔太郎】

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