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衆院東京15区補選 波紋広げた「選挙妨害」 識者の見解は

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衆院東京15区補選の候補者の街頭演説で、周囲を警戒する警察官ら=東京都江東区で2024年4月21日、島袋太輔撮影
衆院東京15区補選の候補者の街頭演説で、周囲を警戒する警察官ら=東京都江東区で2024年4月21日、島袋太輔撮影

 28日に投開票された衆院東京15区補欠選挙を巡っては、「つばさの党」の根本良輔候補の陣営が、他の候補者の選挙活動の妨害と受け取られる行為を繰り返したことが波紋を呼んだ。陣営が行ったことで、選挙妨害にあたるのか、自由な選挙活動にあたるのか、線引きする難しさが露呈した。

 補選で問題視されたのは、根本候補の陣営がほかの複数の候補者の演説会場に押しかけ、マイクを使って至近距離から罵声を浴びせるなどの行為を繰り返したことだった。

異例の形の妨害行為

 選挙取材を25年以上続け、既存政党と距離を置いて選挙に臨む候補者たちを見てきたフリーライターの畠山理仁(みちよし)さん(51)は、過激な内容の動画で再生回数を増やし動画の閲覧回数などを稼ぐ動画配信者を引き合いに、「大義は別にあるかもしれませんが、迷惑系ユーチューバーと同等と捉えられても仕方がありません」と説明する。

 「長い取材経験を通じて、諸派(法律上の政党要件を満たさない小さな政党や政治団体)の苦労はよく分かります。マスコミにも相手にされないなかでいかに名前を売るかを考えます。そうなると、過激なことをやるのがどうしてもコスパが良くなってしまう」

 畠山さんによると、これまでも特定の候補者のもとに対立候補者が訪れ、ヤジや質問をすることはあった。だが、ここまで組織的で長期間にわたって公然と行われるのは異例だという。

「選挙妨害との指摘が選挙妨害」

 公職選挙法では「選挙の自由妨害罪」が定められ、候補者に暴行を加えたり、選挙の集会や演説を妨げたりすると4年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金に処される。

 今回の補選では、妨害行為を避けるため、各陣営が遊説日程の公開を取りやめるなど波紋が広がった。

 畠山さんは、…

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